はあ。
心がドス黒い。
いや、切ない。
それとも罪悪感?
やるせない。
時間を取り戻すこともできない。
なぜ、こんなことに。
僕んちはお米が余っている。
一人だからなかなか減らない。
なんとかしてご飯を炊いて食べるしかない。
だから、冷凍のカレーを解凍して温めてご飯にかけようと思った。
凍ったカレーを鍋に入れてグツグツする。
いい感じで凍っているカレーが柔らかくなってきた。
ご飯も炊けてきた。
両者ともいい感じだ。
ご飯が炊ける5分前、先にカレーを準備しようと思った。
鍋を持った。
面倒だったので、素手で鍋を持ってしまった。
いつもなら暑さ避けの手袋するのに。
「暑っ。」
鍋の取っ手が予想以上に熱くなっていたのだ。
僕は持ち上げて暑すぎて急に手を離してしまい、洗面台にカレーが流れた。
ジャー。
…。
なんだろ?
この気持ち。
ご飯を粗末にする感じ。
いや、僕が作ったカレーだったらこんなに心は傷まなかった。
そう先日、お母さんが冷凍で送ってくれた手作りカレーだったのだ。
僕は子どもの頃や反抗期に頃に、お母さんの料理に腹が立って、お母さんのみている前でご飯を捨てたことがあった。
今、考えると恐ろしい。
よくそんな人の心を傷つけることができたもんだ。
故意ではないにしろ、それを思い出しちゃったな。
食べ物にも悪いし、お母さんにも悪いし。
いい歳して僕は何やってんだ。
この気持ちをどう消化したらわからなくなっていた。
どうしようもないもん。

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