若い男を食うものたち。

僕が東京に行った時、おじさんと話した内容で面白いことがあった。

「リョウタくんは社長さんと付き合っていたんだろ?その社長さん誰かわかった。よく二丁目に来ている人だろう?」

「そうですよ。誰と思いますか?」

「『青木さん』(仮名)だろ?リョウタくんが泣かされたおじさんは。」

青木さん。

60歳くらいのおじさん。

関西のとある企業の社長さん。

僕も堂山に出始めたことに、青木さんの洗礼は受けた。

「違いますよ。僕が泣かされたおじさんは『井戸沢さん』です。」

「『井戸沢』?ちょっと知らんな。」

井戸沢さん。

60歳くらいのおじさん。

関西のとある企業の社長さん。

堂山と東京のフケ若のゲイバーに行く若い男好き。

青木さんと井戸沢さんは共通する部分がたくさんある。

二人の性格は対極だ。

青木さんは、とても偉そうな人。

ゲイバーに入るとすごくうるさい。

つまらないゲイバーだったら、即退出。

楽しい時間を過ごせたなら、お店にいる全お客さんの代金まで支払ってしまう。

青木さんの話をしてきたおじさんは、お金を代わりに払ってもらうのが死ぬほど嫌らしい。

青木さんにお断りしたんだって。

青木さんが陰と光だったら、光。

行動がわかりやすいから。

井戸沢さんは陰。

下からじわじわ押し寄せてくる。

井戸沢さんはゲイバーで飲むときは、大人しい。

騒いだり、人様に迷惑をかけることはしない。

だけど、男の子をみている目はギラギラしている。

男の子を食いたくてしょうがない。

それを隠す術も持っている。

だから、一見すごくいい人なんだ。

そういう意味で陰。

おじさん好きで青木さんのファンも多い。

ブランド物が好きだし、派手なことが好き。

お金目当てで寄ってくる若者も多いと思うけど、本気で惚れる若者もいる。

青木さんは追う恋が好きだから、追われたらすぐに冷めちゃう。

僕も昔、青木さんに出会った頃は全く興味がないおじさんだったけど、何回かメッセージのやり取りをしていると惹かれていくことがわかった。

ゲイバーでの騒がしくて乱暴な感じと、普段の紳士さのギャップがカッコいいのだ。

僕は本気になりそうだったから、早めに青木さんにお断りの内容をメッセージで送った。

絶対に傷付くのがわかっていたから。

そういうやり取りをした後でも、ゲイバーでは青木さんがよく来ていた。

いろんな若い子を連れて。

本気で惚れたら、そんなの嫌に決まってるもん。

井戸沢さんも、青木さんとは別のファンが多い。

井戸沢さんの悪い(?)ところは、追われる恋も好きってこと。

井戸沢さんのことを好きになった若い子の前で、わざと別の男とデートしたりするそうだ。

やきもちを焼かせるために。

悪趣味だ。

東京で話したおじさんも井戸沢さんをどこかでみたことがあるはず。

フケ若のゲイバーのお店って世界が狭いんだ。

すぐにどこの誰だってわかってしまう。

僕ももう若くなくなってきたから行かなくなってきたけど、東京のゲイバーに行きたかったな。

それにしても、おじさんたちの若い男好きはすごい。

底知れないものがある。

僕は関わらないようにしなきゃ。

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