僕は7月に親の仕事を手伝うことになったので、日程の確認のために、実家に電話した。
日程がうまいことハマり、本業の支障をきたさないスケジュールを組むことができた。
バイトを少し休むことになるので、心が痛い。
お母さんと電話で話していて、話は次第に仕事からそれていった。
「あんた、それより大阪感染多くなっているんじゃないの?」
「ん?いつものこと。コロナ感染者が珍しくなくなった。」
「まあ。ところで大阪のアソコ。新今宮に星のリゾート入ったでしょ?私、すごく行きたい。」
「お母さん。もしかしてガイアの夜明け観た?僕もそれで知ったわ。」
話はダラダラと続き。
「トキオの松岡が女装しているドラマ。あれ案外ためになるのよね。」
「家政夫のミタゾノ?ウソ。お母さんもあれ観てるの?僕もそのドラマだけ観てる。」
「あんたあんな遅い時間のドラマ観てるの?私がお風呂上がりにちょうどやっていたのよ。」
僕と母親。
こわいくらいに観ているテレビが同じだった。
やっぱ僕はこの母親の息子だ。

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