僕は仕事をしていた。
4月から新しい人たちが来て、職場は慌ただしかった。
後輩の岡林くんが、
「4月から入ってきた(若い女の子)浜崎さん。なんか愛想がないっすね。」
「愛想ないよな。なんで課長はあんな子採用したのかな?いいところはおっぱいが大きいところだけやんな。」
「そうっすね。おっぱい大きくてもアレじゃテンション下がりますね。」
岡林くんとは女の子の悪口で盛り上がる。
僕は最低な先輩だ。
でも、僕の悪いところはこんなもんじゃない。
それは上司にまで…。
「鈴木さん。事務室のハサミがなくなってるんですよ。どこにあるんすかね?」
「えっ。今までこんなことなかったのに。浜崎さんがどっかに持って行ったかな?」
「浜崎さん。今日、休みです。」
「じゃあちょっと課長に言ってくる。」
「課長。事務室のハサミがなくなりました。僕が予備で持っているハサミを事務室に置きます。ダイソーで買ったハサミです。100円ください。」
「えっ。100円!?ちょっと待って、財布にあったかな。んー。はい。100円。」
何食わぬ顔で僕は100円をもらった。
よくよく考えたらおかしくないか。
僕が予備で持っているハサミは、新品じゃない。
ただの中古。
5年前から使っている。
それを新品と同等近くの値段で買い取ってもらうなんて、詐欺まがいじゃないか?
まあいいか。
仕事はスピードが命。
ってドンキホーテの経営理念にあったし。(この前、がっちりマンデーでドンキ特集やってたから。)
みんなが気持ちよく仕事をするためには、いち早く事務室に新しいハサミを準備しておかなければならない。
僕は正しい。(?)
こういう風にすぐに自分を正当化する奴は、ちょっとめんどくさい奴が多い。
あっ。
僕だ。
やっぱり僕はこわいやつ。(昨日に続き)

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