僕の職場の後輩の岡林くん。
27歳。
独身。
身長173cm体重は…あっそんな情報いらなかった。
職場近くのコーヒー屋さんに、推しの女の子がいるらしい。
「鈴木さん。ホントにめちゃくちゃかわいいんですよ!!俺の推しです。あの子の笑顔をもらわないと俺、一日やる気でないです。」
「そうなん?じゃあ次の休憩の時に、僕のそのコーヒー屋さん行くわ。コーヒーって一杯何円?」
普段、喫茶店に行かない僕は岡林くんとそのお店に入った。
チェーン店のコーヒー屋さんじゃないみたい。
なんかレトロな雰囲気。
岡林くんはコーヒーとビールが好き。
僕はインスタントコーヒーが好き。(瓶に入ってるやつ。安いから。)
僕はメニュー表をみてた。
「あっ。結構いろいろある。パフェもあるんや。」
「パフェなんか女子じゃないですか。鈴木さんそういうところありますよね。」
「甘いもん好きやから仕方ないやん。ウインナーコーヒーにしよーと。」
「じゃあ俺は、カフェオレで。ご馳走様です。」
「ホント調子がいいなー。うわっ。コーヒーよりカフェオレの方が40円高いやん!!もー。で、誰なん?推しの子?」
「なんか今日、いないっぽいんです。俺、休憩後仕事できないっス。」
「あーそれは良かった。岡林くんから解放されるわー。もう面倒みないからー。」
「冗談ですよ!!鈴木さん!!鈴木さんの推しはいるんですか?もしかして職場にはいないですよね?」
「職場の女の子たちとは、仕事上の付き合いが多いな。滅多にご飯食べに行ったりしないわ〜。年下の子は特に。セクハラとか言われたらめんどくさいやん?岡林くん女性癖悪いから気をつけた方がいいで。快適に仕事したいやろ?」
「それめっちゃわかります。俺、前の職場で元カノとめんどくさいことになったんで。って話そらさないでください。鈴木さんの推しは?」
「僕の推しは、そこのセブンイレブンの三上さん。なんかいつも笑顔で挨拶してくれる。たぶん僕のこと好きなんちゃうかな?」
「LINE交換しましょーよ!!鈴木さんの女性関係の話全然聞かないから面白いっス!!」
「三上さんにいきなりLINE交換したらキモがられるわ。前、ちょっと話してんで。」
「何を話したんですか?」
「『いつもありがとうございます。』って言われたから、『お姉さんの顔みてたら元気になるわ』って。」
「あー。ちょっとキモいですね。」
うん。
ホントにあった話なんだけど、ホント僕ってキモい。
もっと別の言い方なかったんかな?

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