「鈴木君はえらいね。毎年ちゃんと墓参りに行ってるんだね。」
「20代の時はほとんど行かなかったんですけど、30歳超えてから毎年行くようになりました。」
「お父さんのお仕事も手伝ってるんでしょ?」
「それも手伝い始めたのは、30歳になってからですよ。」
「おばあちゃんに贈りものとかもされてるんでしょ?」
「おばあちゃんが生きている間に喜んでもらいたくて。」
「親孝行、おばあちゃん孝行して良い息子さん、良い孫だね。」
いや、違うんだ。
僕は自分のことしか考えていない。
おばあちゃん孝行。
ホントにおばあちゃん孝行するならば、結婚して子どもをつくるべきなんだ。
ひ孫をおばあちゃんにみせると喜ばれる。
兄の子どもをみておばあちゃんはすごく喜んでいたからだ。
僕にはできない。
不可能じゃないかもしれないけど、結婚と子どもをつくるパワーが僕にはない。
僕にできることはそれ以外のこと。
だから、おばあちゃんが好きそうなお菓子を贈ること。
そんなことしかできない。
それでもやっておけば、おばあちゃんが亡くなった時、できることはやったと後悔しないはず。
お父さん、お母さんにも同じことが言える。
僕は兄弟の中で、誰よりもお父さん、お母さんの手伝いをしている。
独身だからということもあるけど、家族サービスが半端ない。
理由は財産目的…。
じゃなくて、おばあちゃんと一緒。
お父さん、お母さんが亡くなったとき、後悔したくないだけ。
あれをしとけば良かった。
こんなことをしてあげたかった。
そういう後悔を絶対にしたくない。
だから、お父さんとお母さんのお手伝いを依頼があれば、引き受ける。
正直、30歳になってからすごい手伝った。
もう後悔ないくらい。
Twitterでお母さんが亡くなるツイートをされている方が、何人かいた。
後悔はしなくとも、悲しむことは間違いない。
その時の心の傷を少しでも軽減したい。
僕はそれを第一に考えてしまっている。
ホントに悪いヤツだ。

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