第三十四エナジー「竜牙と黄金龍ドルドと面倒な女、愛」

竜牙の目の前には、苦戦した土龍よりエナジー総量が多い黄金に輝く龍(?)。

龍(?)の理由は、竜牙には蛇にしか見えないからだ。

見た目は龍っていうのはわかる。

でも体長が1mくらいだから、黄金の蛇にしか見えない。

「カッケェー。」

竜牙の第一声。

「火竜様。姿は変わられても昔と変わらないですね。お久しゅうございます。この日本を守るミクロ巨神『黄金龍ドルド』でございます。」

「ん?ミクロ巨神ってことは土龍とか水龍とかの仲間じゃないの?」

「左様でございます。我々が日本三大巨神土龍、水龍、黄金龍でございます。」

「だったら、なおさらおかしいって。俺がヤマタノオロチで日本の敵なんだろ?なんでそんなに友好的なんだよ。」

「実は恥ずかしながら、私はヤマタノオロチ様の八首の中の一首『吸竜様』の能力で完全に洗脳されているのです。私の立場はわかっているつもりなのですが、完全に頭を支配されてしまっているため、ヤマタノオロチ様の味方になってしまうのです。」

「ダメじゃん。いいの。それで?日本中の奴らからイジメられたりしないの?」

「残念ながら、ミクロ巨神のリーダーである私は水龍や土龍よりもエナジー保有量が高く、そう簡単に殺されにくいのです。」

「そっか。俺、エナジーで相手の強さとかわからないけど、雰囲気でなんとなくわかるんだよな。お前は小さいけどさっきの土龍より強いって。じゃあおまえって俺のいうこと聞いてくれるの?」

「仰せのままに。私は火竜様の部下でございます。」

「黄金龍ドルドだっけ?ドルドって呼ぼうーと。俺のペットになってくれ。」

「かしこまりました。私は火竜様のペットです。さて、何を致しましょうか。」

「ダメ。そんなの全然ペットじゃない。もっとフランクに!!ヘビっぽく舌をペロペロ出すの!!そして俺んちに住むの。あっ。あとエナジー消すことできる?エナジー消さなきゃ、俺の本体と接することできないし。」

「やることがたくさんですね。仰せのままに。」

「それじゃあただの執事じゃん!!執事とペットは違うの!!」

なぜか急に黄金龍ドルドが竜牙の仲間になった。

愛は竜牙を土龍の元に瞬間移動させた後、すぐに瞬間移動で清水寺に戻ってきた。

「竜牙!!土龍様をやっつけたのね。」

「ああ。ダイナストーン。すごい破壊力だったな。戦いが終わったら、大鎌からまた宝石に戻った。壊れなかったぞ。」

「そうそう。そこがエナジーカバーチ(武具)のすごいところなんだ。通常の宝石、エナジーストーンは、一度宝石のエナジーを使うと燃焼し、消滅してしまう。でも精製されたカバーチ(武具)は、何度でも使うことができるみたいなんだ。俺たちのエナジー部隊でもその技術を真似しようとしているんだけど、なかなか技術力やエナジー能力が追いついていないんだ。」

「へえ~。じゃあアルデランスはやっぱ凄かったんだな。まあマクロだしそんなもんなんだろ。」

「竜牙、良太!!何をのんびりしてるの!!もう11時半よ!!京都駅に12時に集合よ!!こんなの間に合わないじゃない!!私は全校生徒の代表でもある生徒会長なのよ!!わかってる?みんなの見本にならなきゃならないのよ!!」

「ホント愛はやたら肩書きにこだわるよな。エナジー使えばいいじゃん。」

「私と良太はいいわよ。エナジープランだから。あんたはいいの?」

「あっ。」

竜牙本人はエナジーを使うことができない。だから愛が瞬間移動で竜牙を運ぼうとしても、手を掴むことができない。エナジーを使えるものとエナジーが使えないものは、地球では交差できないのである。

この後愛と良太は、愛のシャナティック・アンドラン(瞬間移動)で京都駅に遅刻することなく、無事辿り着いた。愛は竜牙のクラスの担任山崎先生に伝言を伝えた。

「山崎先生。さっき唯くん(竜牙)から連絡があって、お腹が痛くてトイレにいたそうなんです。でも、もう大丈夫みたいで、少し遅れてくるそうです。東京行きの新幹線12時半なので、それには間に合うと思います。」

「鈴中さん。唯くんの連絡ありがとう。」

「唯のやつ、ウンコなんてダッセー。」

「もう今度から竜牙のあだ名ウンコで決まりだな。」

「コラコラ。うちの学校はあだ名が禁止だから。」

「先生。冗談ですよ。」

「(プッ。竜牙のあだ名がウンコなんてウケる。私の気持ちに応えなかった罰よ。せいぜい恥をかきなさい。)」

竜牙は清水寺から苦手な公共交通機関を使って、なんとか12時15分に京都駅に間に合うことができた。京都駅行きのバスの乗り方は、愛にスマホで詳しく教えてもらった。

クラスメイトたちからは、先生がみていないところで「ウンコ竜牙」と言われた。

「愛のヤロー。絶対許せねえ~。もう次の戦いじゃ助けねーぜ。あんな女。」

竜牙は新幹線に乗るのが、一番最後の生徒になってしまった。

新幹線に乗って、10分後。

リンリン。

竜牙のスマホのメッセージアプリ、リンリンに通知が出た。

「誰だよ?クラスのやつからまた『ウンコ』とか言われたら、俺、キレるぞ。あっ。愛だ。俺と良太のグループでメッセージ入れてやがる。」

今晩、22時に竜牙の家の近くの公園に集合。

無理!!俺、寝る時間だもん!!

あんたに興味はないわよ!!あんたのアバターを出しときゃいいでしょ!!アバターのスタミナ無限なんでしょ!!

わかった。へーい。向かう。

俺も、必要?町田帰ってから、俺も愛も塾忙しいだろ?

だから、22時って遅めに時間設定してるでしょ?少しは頭を使いなさい。21時半に塾を出るのよ。課題も速攻で片付けるのよ。良太。あんたにもちょっとヤマタノオロチの件で、腹を立ててるんだから、私。

えっ。もしかして、あのことかな。まずいな~。山本総隊長に怒られるな~。

この際、何言ってるの!!私は高等部の生徒よ!!あんたは初等部!!なんであんたの方が機密事項私より知ってるのよ!!納得いかない!!

だったら、俺、行く必要ある?

竜牙!!あんたは恐竜祭の後、何があったか知りたくないの!!それを教えてやろうと思っているのに、ホントバカ。

おっ。それは興味ある。てかさことまよのことが気になる。地球帰ってきてないし。

ふん。わかればよろしい。時間は無駄にできないわ。私は新幹線の中で点呼とかも取らなきゃいけないんだから。あー忙し忙し。

点呼なんて先生の仕事じゃね?

俺もそう思う。愛がやる必要はないと思う。

既読スルー。

「なめた女。やっぱ土龍倒さなきゃ良かった。」

その頃竜牙のアバターと黄金龍ドルドは、空をウガンドロンで飛行しながら、竜牙の自宅まで向かっていった。

竜牙アバターは、ドルドにペットの心構えを空を飛びながら指導していた。(あくまでペットの心構え竜牙視点)

「だからドルド。俺に敬語じゃなくていいの。俺、そんなの求めてないから。」

「なかなか火竜様は難しいことをおっしゃいますね。」

「違うって!!俺は竜牙なの!!火竜は昔の俺なんだろ?今の俺は竜牙!!」

「竜牙…。こんな呼び方していいのかな?」

「いいのいいの。おっ。いい感じになってきた。もうすぐで俺んち着くから。」

竜牙とドルドは、エナジーを放出しているので、地球の物体をすり抜けることができる。

だから竜牙の家の壁をすり抜けて、そのまま二階の竜牙の部屋に着いた。

「ここが竜牙の部屋。」

「そうだ。俺の部屋ここ。ドルドもエナジーを消すことできるんだろ?エナジー消さなきゃ俺の本体と接することができないし。」

「エナジー消すなんて、あんまりしたことないから難しいな~。ふん。」

スッ。

ドルドはエナジーを消した。

エナジーを消すことによって、竜牙の部屋を認識できるようになった。

「こんな感じか。最近の人間の暮らしは進化したんだな。この2000年エナジープランの人間と関わってこなかったからな。」

エナジーを出さないと竜牙アバターもみえない。

「ひとりごと言ってるみたい。」

夕方、修学旅行から無事竜牙が家に帰ってきた。

「問題は母さんだな。ただいま。」

「竜牙おかえり。修学旅行楽しかった?愛ちゃんと仲良くできた?うふ。」

「愛のヤロー。絶対にぶっ倒す。」

「まあ。あんた愛ちゃんに振られたのね。かわいそう。母さんがとびっきりのご馳走をつくってあげようか?」

「別に普通でいいよ。それより母さん。話があるんだ。」

「何よ。小遣いなら上げないわよ?一ヶ月1000円で我慢なさい。スマホ代出してあげてるのに。」

「違うって。俺、飼いたい動物がいるんだ。」

「えっ。まよちゃんやさこちゃんたちを飼ってるんじゃないの?」

「ペット扱いされてるって聞いたら、あいつら怒ると思うけど。ヘビ飼いたいんだ!!」

「無理!!絶対無理!!気持ち悪い!!わんちゃんやねこちゃんにしなさい!!」

「お願いだって。母さん。すごいいい子なんだ。」

「いい子って…。もしかして、いるの?」

「う、うん。修学旅行で行った京都で見つけて捕まえてきたんだ。(嘘ではない)」

「毒ヘビじゃないわよね?そっと出しなさい。」

ドルドはエナジーを使って体を透かせ、竜牙のリュックに忍び込んでいた。

「俺のリュックの中にいるよ。ほら。」

竜牙は母親にリュックの中のドルドをみせた。

ピカッ。

ドルドは黄金に輝いている。

「えっ。この子なの?黄金。キレイ。」

「はじめまして。黄金龍ドルドです。オレは竜牙の友達です。いやペットです。よろしくお願いします。竜牙のお母さん。」

「まあご丁寧に。…。このヘビ、いやドルドちゃんが話せるってことはまこちゃんたちの仲間ってこと?」

「あいつらとは別だよ。ドルドもすごいやつらしい。昔から日本を守っているミクロ巨神ってやつなんだって。」

「そう。愛ちゃんたちと一緒のエナジーってやつね。いいわ。ドルドちゃん。みただけでわかるわ。竜牙よりはるかにお利口さんということがね。」

「母さんは一言多いっつーの。」

「あんた夏休みの宿題まだ終わってないのよ?こんなところで遊んでいる場合じゃないわよ?さっさと机に向かいなさい。」

「ヘーイ。今夜は徹夜になるな。小学生は大変だぜ。」

「どこがよ!!愛ちゃんたちの方がよっぽどすごいわ!!徹夜で頑張るんだったら、夜食も作ってあげるから、頑張りなさいよ。」

「夜食!?夜食なんて食べたことないからテンション上がる!!頑張るぞ~。」

竜牙は自分の部屋にダッシュして向かった。

「ホントしょうもない子ね。ドルドちゃんこちらこそ竜牙をよろしくね。ところでドルドちゃんは何を食べるの?」

竜牙は夜食が楽しみで夏休みの宿題をやり始めた。

夜の21時過ぎまで、珍しく勉強をしている。

だが…。

「やべ。眠い。ドリル37ページまでできたけど、あと13ページ。もう目が、まぶたが閉じてきやがる。」

「22時から用事あるんじゃなかったか?同級生のエナジープランだっけ?話があるんだろ?」

「忘れてた。忘れないうちに出しとこ。」

ヴオン。

竜牙はアバターを出現させた。

「アバターを出す能力とヤマタノオロチの力って関係あるのかな~?オレにはわからんな。」

「俺だってわからねーよ。なんでこんな力を使えるのか。まあ愛たちより強いから気分いいけど。22時に愛たちと集まるけど、ドルドも来る?紹介するけど。」

「んーパス。全く興味がない。俺は竜牙しか興味ないよ。」

「そか。じゃあ先に公園行っとこーと。」

竜牙アバターは空を飛んで公園に向かった。

「俺はそんなことより夏休みの宿題を夜中までやって、夜食を食べるんだ!!」

22時になった。

竜牙の母親が鍋焼きうどんを作って、竜牙の部屋に持ってきた。

「竜牙。頑張ってる?ほら。受験生の夜食の定番。鍋焼きうどんを作ってきたわ。美味しそうでしょって。寝てる。」

「ぐー。」

竜牙は机で寝ていた。

よだれを垂らしながら。

「ホント口だけね。じゃあドルドちゃん。一緒に鍋焼きうどん食べましょ。」

「うまそう。ジュル。」

竜牙アバターは、自分自身が寝てしまったことに気づいた。

「やべ。俺本人寝ちまった。夜食食べれない。」

公園には愛と良太が、ウガンドロン(高速シールド移動術)でやってきた。

「珍しく竜牙早いじゃん。」

「おほほほ。大方、竜牙本人が眠りかけていたから、事前にアバターを出しといたんでしょ。お見通しよ。」

「うるせーな。とっとと恐竜祭の後の話を聞かせろよ。」

「そうね。その話ももちろんするわ。あと、私、竜牙に相談があるの。良太とも話し合ったんだけど。」

「ん?なんだ?」

つづく。


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